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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第179章 179




「ホント…閉じ込めてひたすら甘やかしたい…」
「だから発想が怖ぇんだって」
「で、どうするの?」

天の言葉に、龍之介は顔を上げて小さく頷く。

「どうあっても、俺はから離れないし、怒る気もない。気を付けて欲しいとは言うけど…ただ…」
「妬いちゃうんだ」
「すごく」

一緒に仕事をする機会がなくなった今、を見守る機会も減ってしまった。
それ故にに言い寄るものが増えているとも聞く。
デビューしたばかりの時に万理に言われた通り、連絡先の交換も慎重にしているようだが、一度仲良くなればは割と簡単に心を開く節がある。
それは良い事だと思う反面、やはりどうしてももどかしさも付きまとう。

「それを素直に言ってみたら?」
「でも…それじゃを縛り付けちゃう気がして…」
「それを決めるのはでしょ。あの子なら嫌だったらそれは束縛みたいで嫌って言うだろうし」

それも確かに、と頷けば、話し合いなよ、ちゃんと。と呟き、天はFSCホールの資料に視線を落とす。

「ほら、構成とか考えようよ」

のことは自分たちで何とかしなさい。そういう天に、龍之介は自らの頬を軽く叩き頷く。

「そうだね。ファンの子やをガッカリさせないライブにしたい」

のことは大切だ。
何より大好きで、何からも守りたい。
言葉に言い表せないほど愛しくて、狂おしいほどに求めてしまう。
けれど、やはり、沢山の人に愛されてより輝く彼女を見るのも好きなのだ。
だからこそ焼いてしまうが、そこは天の言う通りきちんと話そう。
そうして自らを納得させ、龍之介は天と楽と共にライブの話に戻るのであった。

「楽もキスしたのずる過ぎる」
「ずるいって何だよ…」
「天まで…の事好きすぎ…」

ぽつりと呟かれた天の言葉に、龍之介は思わず冷や汗。

ホントに、俺の彼女はモテすぎる。

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