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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第179章 179




「お疲れ様でしたー」

番組の収録を終え、楽屋へ入ったは一時休憩。

「ナレーション苦手なんだよなー…」
「一発OKの連続なのに」

次の仕事の台本片手にうあー、と項垂れれば、万理はくすくす笑いながら呟く。

「バンちゃーん、マネージャーが呼んでるー」
「環くん、ありがとう。、ちょっと行ってくるね」
「はーい。行ってらっしゃい」

移動までは少し時間がある、と万理を見送り、少しばかり寝ようかとも思ったが、万理を呼びに来た環がまだそこにいたのでは軽く首を傾げた。

「環?そんなとこ立ってないで、こっち来なよ」
「おー」

に手招かれゆっくりやってきた環は、ソファに座るの隣に腰掛ける。

「今日、いっぱい助けてくれてありがとね」
「ん?そんな助けてねーけど…っちが、がんばったの」
「そうかな、ありがとう。環がいてくれたからかな、楽しかったよ」
「そっか」

嬉しそうに微笑むの頭をぽふりと撫で、環はにかっと笑う。

「まだ時間あんの?」
「あるある。あ、そーだ。環これ食べるー?」
「なにー?」
「龍くんがねー、クッキー作っててさ。なんでかなーって思ったけど、今日壮五さんが来るからだったんだね。もおやつに持っていきなーって持たせてくれたの」

そう言ってカバンから取り出したのは王様プリン型のクッキー。

「すっげぇー!」
「龍くん料理好きだから、たまにこういうのも作るんだよー」
「っちの弁当もすげぇもんな!」
「ね!はい、どーぞ」

くすくす笑いながらクッキーを差し出し、環がパクリと食べる。

「うま…」
「美味しいよねー。食欲無くても、龍くんが作ってくれたと思うと不思議と食べれる…」
「…ほんとに、好きだなー。リュウ兄貴」
「好きだよ。大好き」
「おれも、っち大好きだけどな」

そんな環の言葉に、はにこりと微笑み頷く。

「私も環大好きだよ」
「…リュウ兄貴とどっちが好き?」
「比べるとこ?それ…」
「比べて。俺の事、リュウ兄貴と同じこと出来るくらい好き?」
「同じこと…?」
「こんなこと」

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