君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第174章 174
「よし、ペンギンオレと…しろくまアイスにするっ」
「ん、頼もうか」
やっとこさ注文し、二人は顔を見合わせる。
「そいえば天と楽から返事来た?」
「俺の方にはまだ来てないよ」
「あら、決まらないのかな?あ、私の方に来てた」
「……二人とも、の事好きすぎ」
「まぁまぁ、今回は誘ったの私だから」
くすくす笑いながらスマホのメッセージ画面を見れば、来るって、二人とも。と嬉しそうに微笑む。
「じゃあ…どこ待ち合わせにしよっかな…」
「予約は何時?」
「七時でお願いしてあるよ」
「じゃあ、六時にはここ出ないとね」
待ち合わせ場所も決め、ふと見れば品物が届いていた。
「かぁわーいーいー!写真撮っちゃお」
とは言え、美味しいものは美味しい内に飲み食いしたいので、一枚だけパシャリと撮っては手を合わせて食べ始める。
「しろくま美味しい…そういえば、かき氷にもしろくまあるよね。果物乗ってるの」
「暑い夏にさっぱり食べられていいよね。俺も好き」
ちなみに龍之介はコーヒーと、カレーを海に見立てたイルカカレー。
「、あーん」
「あー、んっ。美味しいっ」
「ご飯がイルカの形になってて楽しく食べられるね」
「うんっ」
「こういう形でご飯作ったらももっと食べるかなぁ」
うーん、と首を傾げながらカレーを見つめる龍之介。
「私が夜少なめなのはむしろ健康の為なんだよーう。食べる時間不規則だから、量くらい気を付けないとね」
体が資本の仕事なのだ。
気を付けるに越したことは無い。
それもそうかと龍之介は頷き、でも、お弁当もキャラ弁の方が残ってる率低いんだよなぁ、とこっそり思う。
「ああ…ペンギンが沈没したぁぁ…」
「救助してあげて」
「それだ!」
飲み進めるうちにホイップが崩れたり溶けたりし、刺さっていたペンギンのクッキーがコーヒーに落ちていく。
龍之介の言葉にスプーンでクッキーを救い出し救助。
速攻でに食べられてしまうのはご愛嬌。
「龍くんもあーん」
「あーん。うん、美味しい。…ちょっと甘い?」
「私とどっちが甘い?」
「当然美味しいのは、」
バカップルトークに一部聞き耳を立てていた周りの客が真っ赤になるが、そこは知らぬ存ぜぬと、イチャコラバカップルはひたすらいちゃつくのであった。