君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第172章 172
「楽、さっきぶり」
「おう、さっきぶり。もう出かけんのか」
「うん。楽は買い物?」
「ああ、天とじゃんけんして負けた」
そう言って頷く楽にはくすくす笑い頷く。
「そっか」
「そういや、二人とも晩飯は?」
「あ、決めてなかったね。、どうする?」
「ん?あのね、行きたいとこあるの。そこ行ってみて良い?」
夕飯を問う龍之介に軽く首を傾げ問い返す。
そんなに龍之介がノーというはずがない。
「じゃあ、そこ行こう」
「うん!あ、天と楽も行く?私の我儘だから奢るよー!」
「お前ら…デートだろ?」
「天も楽も一緒だともっと美味しいよ!ね、」
「うん!」
仲間大好き天然ほにゃららカップルの二人に、天と相談しとく。と返し、楽は、連絡待ってるね!と微笑むと龍之介を見送る。
「は当然可愛いし、龍もでっかいくせに可愛いなおい」
そんな独り言を呟き、二人に誘われたことを伝えるために今出た部屋へとまた戻るのであった。
「すいぞっかーん。すいぞっかーん」
「何見たい?」
「んー…ウツボ!」
ペンギンやらイルカやらアシカやらが出てくるかと思いきや、まさかの魚類。しかも海のギャングウツボ。
「ウツボかぁ、居るといいね」
「うん!あ、イルカもペンギンも楽しみ!」
何とも嬉しそうに答えるの頭を引き寄せ口付けて、龍之介は車のエンジンをかける。
「そういえば、行きたいお店って?」
「うんとね、結婚式場なんだけど」
「…結婚式場」
「そう。結婚式がない日は、ディナービュッフェやってるの!」
「下見もしておく?」
「…ちょっと、それも考えた」
照れ臭そうに答えるに、龍之介は今すぐ車を停めたくなった。
ちらりと見るの表情は、照れ臭そうだけれど幸せに満ちていて、もう、ホント、すっごく、可愛い。
「予約は?」
「しちゃった。二人から四人に変わるかもですって言ってもOKしてくれた。対応が柔軟で良い感じ」
すでにの下見は始まっているらしい。
くすくす笑いながら、龍之介はまず水族館へと車を進めるのであった。