君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第160章 160
「二人とも、誰かに見られる前に部屋入んなさい」
話し声が聞こえたのか、万理が苦笑しながら二人を部屋に押し込む。
「の着替えが終わる10分後くらいに迎えに来るから」
「はい、すみません大神さん」
「いいのいいの」
くすくす笑いながら万理が扉を閉めれば、この部屋には二人きりだ。
「龍くん…来てくれてありがとう」
「の為ならいくらでも。ほら、おいで」
龍之介の笑みに、広げられた両腕に、は頷き、涙ぐむ。
そしてそのままぎゅう、と抱き着いた。
「良い子。大変だったね」
「少しでも、信じた私がバカだった。ごめんね」
「が謝る事じゃないよ。でも、キスさせて」
「ん…して」
が頷けば、そっと顎を掴み口付ける。
上書きするように、そっとの唇を舐め、唇を割り舌を掬い上げる。
「っふ、んぁ…」
「ん…」
「りゅ…、ぁ…ん…」
ちゅ、と最後に軽く口付け、唇を離せばそっとの唇を拭う。
「ん…龍くん…」
「ぽわんとして可愛い。愛してるよ」
「私も愛してる…龍くん…」
「ん、ほら、着替えて帰ろ?」
着替え、手伝う?と問いかける龍之介に頷く。
「じゃあ…まず脱ごうね」
「ん」
にぱりと微笑むは、ほぼ元通り。
愛らしい笑顔は、いつもと同じように愛しい。
の上着を受け取り、ドレスの後ろのファスナーを下ろしながら、ちらりと除くの背中に口付け軽く吸い上げる。
「ひゃ、ん…」
「綺麗…」
「っあ…今、め…」
「ん、帰ったらね」
の部屋、帰ろう。
そういう龍之介に、は頬を染めながら頷く。
「ソファで良い?」
「の背中が痛くないとこなら」
何をするかまるわかりである。
そんな龍之介に、はくすくす笑い、早く着替えるっと着替えを急ぐのであった。