君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第17章 17
「私の事、色々話したいし、龍之介さんの話も色々聞きたい」
「うん、俺も話したいことも聞きたいこともいっぱいある」
「ん、それはまた後程…ですね」
そろそろ時間です。とが腕時計を見る。
それなら、と龍之介が離れようとすれば、は龍之介を見上げ、背伸びして口付けた。
「…頑張りましょうね」
「うん、頑張ろう」
額同士を合わせ、微笑みあう。
最後に惹かれるようにもう一度口付けあってから、二人は周りが汚れていないかを確認してからホールを出た。
「!」
「龍!」
「え…万理さん?!」
「姉鷺さん!?」
準備はすでに整っていたため、部屋に荷物を取りに行こうと歩いていれば、後ろから声を掛けられ、驚きながら振り向く。
そこには、東京にいるはずの万理と姉鷺の姿。
「何とかスケジュール空けてきたのよ」
「デビュー作のオールアップだからね。マネージャーとしてちゃんと見届けようと思って」
そんなマネージャー二人の言葉に、と龍之介は揃って嬉しそうに微笑む。
「ありがとうございます!万理さん!」
「姉鷺さんも…忙しいのにわざわざスケジュール空けてまで…ありがとうございます!」
も龍之介も、素直に感謝し万理と姉鷺にぺこりと一礼する。
そんな二人に「君たち二人が怪しいから飛んできた」とは口が裂けても言えないマネージャー二人であった。