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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第17章 17




「良い感じの広さですね」
「二人でものびのび踊れそうだね」

スタッフが借りてくれた小ホールに足を踏み入れた二人。
辺りを見回し、うんうんと頷く。

「何踊ります?」
「ちゃんの好きな曲で良いよ」
「んー…じゃあ…」

呟けば、はスマホをスイスイと操作して曲を流す。

「俺たちのデビュー曲」
「私が、TRIGGERを知って、ダンスにドハマりした曲です」

くすくす笑いながら、は軽くストレッチを始める。
そんなに向かい合って、龍之介もストレッチを開始。
程よく体がほぐれたタイミングで、二人は顔を見合わせ踊り出す。
龍之介は自分のパート、は今回天のパートである。

「…はぁ…はぁ…TRIGGERの振り付けは…ハード…」
「あはは、これは特にね」

呼吸を整えながら、あっつ…とはパーカーを脱いでタンクトップ姿になる。
細い肩から伸びる細い腕。小さな背中にかかるサラサラの髪。汗ばんだ肌が妙に艶めかしく見えて、龍之介は目をパッと逸らす。

「確かに、今日ちょっと暑くなりそうだね」

照れからか火照りを感じ、龍之介もまたパーカーを脱いで同じようにタンクトップになる。
そんな龍之介に、はうっかり釘付けになってしまう。

「…ん?」
「すごい筋肉…」
「え?あ、最近筋トレ頑張ってるんだ」
「TRIGGERの衣装ってあんまり露出ないから…まさに刺激的…かっこいい……」

両手で目を隠すも、指の間から龍之介を見るがとても愛らしく、微笑みながらの腰を引き寄せ、反対の手で顎を掬う。
視線が絡まれば、どちらからともなく唇が重なった。

「ん……」
「、可愛い…」
「ゃ…そこで喋らな……んぅ…っ」

耳元で囁けば、耳まで真っ赤になる。
そんながどうにも可愛くて、また口付けてしまう。

「りゅ…んぁ…」

言ってみれば寸止めのような状態が続いている二人。その口付けも唇が触れ合うだけで、それ以上深まらない。
何とか自制しようとして見るも、それしかできないもどかしさと、いつもより肌が触れ合う部分が多い為に、龍之介は口付けるたびにの体に触れる位置を変え、を壁に押し付けるように縫いとめて唇を貪る。

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