君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第148章 148
「大丈夫。俺たちはそんなヤワじゃない」
「うん、そうだね。信じて待ってる」
「ちゃん!あんたの方が出番先…いちゃついてんじゃないわよ」
一織からの居場所を聞いたのだろう姉鷺が駆けこんでこれば、抱き合う二人にため息。
扉の向こうからスタッフ達も二人を見て、その様子におどいているのを感じた。
「なんで…十龍之介とが抱き合ってんだ?」
「え、二股…?」
「本命…?」
そんなひそひそ声が聞こえてくるが、お構いなしである。
「はぁ…気持ちは分かるから、あと10秒だけ待ってあげる。急ぎなさい」
「ありがとうございます!姉鷺さん!…龍くん」
「ん?」
「お帰りなさい、待ってたよ」
「…ただいま。ありがとう、信じて待っててくれて。愛してる」
そう言って微笑めば、が軽く背伸びをして口付ける。
愛らしいその笑みに龍之介も微笑み、口付けを返す。
「よし、準備して来る!」
「うん、俺も準備する。また後でね」
「うん。大好き!」
天と楽の為にも、龍之介もまたいつでも出られるように準備をしなければならない。
こくりと頷き合い、楽屋を出ながら愛を叫び、は楽屋へと戻っていくのであった。
「愛されてるわね、龍」
「それ以上に俺はを愛してます」
「はいはい。ほら、準備」
くすくす笑う姉鷺に頷き、龍之介も準備に入るのであった。