君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第145章 145
「隣座って食べていい?」
「うん、勿論。家でもこうだもんね」
「んっ」
嬉しそうに微笑むに可愛いと呟けば、龍之介は立ち上がりが座っていた方へ移動する。
「?」
「おいで」
呼ばれるままにが再度龍之介の隣に座れば、窓から海が見えた。
「あれ、こんな景色良かったんだ」
「うん、気づかなかった?」
「龍くんしか見てなかった」
もしかしたら、景色が良いからをその席に座らせたかもしれないと気付き、ごめん、と隣の龍之介を見上げる。
「は俺の事大好きだからね」
「そうなの。大好きだから、龍くんに目が行っちゃうの」
「実は俺もそうだから、謝らないで?」
「龍くん…愛してる」
「俺も愛してる。あ、ご飯来たよ」
「やった。お腹空いたー」
実はちょっと前にできていたのだが、余りの二人のいちゃつき具合に、店員が運ぶのを躊躇していたのは秘密だ。
「美味しそ」
「ね。食べよっか」
頂きます、と手を合わせ食べ始めれば、の瞳が輝く。
「美味しい?」
「美味しい!お魚大好き」
「島に行ったら、こっちで食べられない魚一杯食べようね」
「楽しみ過ぎる!家族のみんなきっと心配してるだろうから、元気な顔見せようね」
「そうだね。俺のせいで、また辛い思いさせてないと良いんだけど…」
「にぃにぃが頑張ってるの、ちゃんと皆分かってる。大丈夫だよ」
龍之介の頬をつつき微笑むに、龍之介もまた微笑む。
「世界一可愛いねぇねぇもお正月に会えるしね」
「ふふ、また皆を大爆笑の渦に持ってくから、覚悟しててね?」
「楽しみにしてる」
そう言って微笑み合う二人は、いつも通りとても幸せそうである。
「今日も楽しいね」
「うん。すっごくね」
幸せそうに微笑むに、同じように微笑む龍之介。
その場にいた者たちは、何故だかこの二人がこの先も、ずっと幸せであるようにと、願わずにいられなかった。