君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第140章 140
その後、天の歌声によって幽霊が去り、やっとこさ曲作りに取り掛かった一同。
はてっきりIDOLiSH7と衣装造りに取り掛かるかと思いきや、得意分野ということでTRIGGERと共にダンスの振り付けを担当することになった。
「とはいえ、デモが来なきゃ何もできないよね」
「予想はしてたが、やっぱ遅れてんな」
「テンポとか雰囲気だけでもラビチャで聞いてみようか」
頷きながら龍之介がスマホを取り出す。
「直接聞きに行けばいいじゃない」
「今行くと、煮詰まってる千さんに口つねられるんだって」
「が行ったらさすがにつねられないんじゃないの?」
「どうかなぁ…行ってこよっか?」
「つねられるんじゃなくて、ふさがれるかもしんねぇぞ」
そんな楽の言葉に、は戦き、龍之介はとっさにの腕を掴む。
「、行っちゃダメだ」
「行きません!息の根を止められる…!」
「そっちの塞ぐじゃないから絶対!が…俺のが襲われる…!」
千もまた、に好意を寄せるものの一人だ。
何もないとは言い切れない。
そんなことを思っていれば、龍之介のスマホが震える。
「あ、返事来た…。リスポくらいだって」
「天、、ちょっと踊ってみろよ」
「わかった」
「はーい」
「たらら たーらら…」
手拍子と共に旋律を歌いだす楽に、歌うんかい!とうっかり突っ込みそうになる。
が、それでも曲が流れれば身体は勝手に踊り出す。
「あ、待って。やっぱりレオパだって」
「突然テンポ早くなったけど?!」
「だな。天、、もう一回」
「…っ、わかった」
「だーだーだららーら…」
「あ、違う。シルスカで行くって」
「ブレブレだな?!天、、もう一回」
「っ、は…おっけ」
「…っ、は…分かった」
楽の手拍子に合わせて何度目かの踊り直し。
「あ!やっぱりナツしよって…」
「「……っ!もう少しまとめてから連絡貰えます?!!」」
ブレッブレの変更に、ついにと天の声がぴったり揃う。
これだけテンポの違う曲を連続で踊らされてぐったりだ。
「さすがに…きつい…天、はい…水」
「ありがと…も、飲みなよ…はい、水」
「あんがと…」
「渡し合わなくても自分で取って飲めよ」