君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第131章 131
問いかけてくるスタッフに、とびきりの営業スマイルをかます姉鷺。
八乙女事務所の外向けのスタンスとしては、の女優、歌手としての実力を認めているため、世間で言われているTRIGGERの妹分としてはのことを許容しているが、恋愛関係になることを許してはいない。というものである。
この事から、業界内では八乙女事務所はの移籍獲得を狙っているとも噂されていた。
『』
『ん?』
『ついてる』
『ん…。…へへ、ありがと』
スタッフを交わしていれば食事はゆっくりと進んでおり、龍之介がの口元についたソースを拭っているところであった。
その仕草と言い、の照れくさそうな笑みと言い、何ともお似合いの麗しいカップル感が出ており、スタッフの羨まし気なため息と視線が止まらない収録となっているのであった。
~おまけ~
「いつか気付かれると思ってたんだけどな」
「龍が気付くことはなさそうだけどね」
に夢中の龍之介は、あまり周りを見ている様子がない。
その分姉鷺や他のスタッフ、時折も周りに意識を向けているが、それでもバレる様子がない。
そもそも一般客もと龍之介のロケの方に意識が向いていて、自分たちに気付く様子がない。
「飯、俺らどうする?」
「ここまで気づかれないと、どこまでやったら気付くかやってみたくならない?」
余りにも気づかれず、少々好奇心がわいてきたようだ。
顔を見合わせ、二人は撮影陣と同じレストランへ入ることになった。
「………全然気づかれねぇ」
「……仕事だからなのか、でれでれだからか…」
割と近い席に案内されたにもかかわらず、全く気付かれない二人。
だんだん自分の芸能人としてのオーラはどうなってるのか自信が無くなって来た。
「もう、このまま徹底的につけるか」
「そうしよう」
こくりと頷き、天と楽もまた、食事を取ることとした。