君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第130章 130
すみません!!と苦笑しながらワゴンタイプの店の前に立つ。
「うさみみカチューシャ…」
「お互いの選んでもらいたいんだ」
「十さんに似合う、うさみみ…」
「ちゃんに似合う、うさみみ…」
「「全部似合う」」
こんのバカップルが!
と心の中で盛大なツッコミをかます姉鷺を他所に、スタッフは大盛り上がりである。
「じゃあ、スタートするよー」
「はーい」
スタートがかかれば、うーん、と唸る。
『やっぱり、TRIGGERは高貴な黒だよね?』
『そう?は…清純派だし白かな。ピンクも可愛いけど』
悩むなぁ、と首を傾げる龍之介にくすくす笑いながらは屈んで?龍之介を見上げる。
龍之介が軽く屈めば、カチューシャを装着し微笑んだ。
『龍はカッコいいのに、うさみみ着けると超可愛い』
『なんか照れるなぁ…も。今日の服なら白が良いかな。…うん、可愛い』
カチューシャを付けると同時に、垂れてしまった髪を耳にかけ、前髪も軽く整えてくれる龍之介に、のみならず周りの女性陣の目がハート。
さりげなさポイント百点である。
お互いにカチューシャが決まれば、微笑みながら手を繋ぐ。
カットがかかれば、二人揃ってその場に口元を押さえしゃがみ込んだ。
「十さん?!さん?!」
「かっっっっわいい…なんなの?!!なんで普段カッコいいくせにうさみみ着けたら可愛いの?!!」
「だって普段からただでさえ可愛いのに更に可愛くなっちゃって…どうしよう俺…」
TRIGGER狂い女優と、狂いアイドルが揃って悶えているだけどいう事に気付いたスタッフ達。
もう、付き合っちまえよ。
という心の声が駄々洩れな表情を醸しつつ、暖かい笑みを向けていた。
「さて、じゃあアトラクションだけど…二人とも絶叫平気?」
「ある程度は…」
「私も平気です。あ、お化け屋敷はいやです!」
「了解。お化け屋敷はライド式の乗ってく奴だけど、それも無理?」
「それならギリ…大丈夫かと」
「怖かったら抱き着いていいよ」
「…へへ、じゃあ乗る」
ちょれぇ。
、十龍之介に対してちょろすぎる。
そんなことを周りから思われつつ、スタッフの案内の元アトラクションへと向かうのであった。