君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第129章 129
久々の撮休日。
それでもと龍之介は早朝に目を覚まし、二人で寝ぼけ眼で顔を洗い歯を磨く。
「ひほーへっひはひゃめはっはへ」
「ん?なんへ?」
磨きながら話すべきでないな、と苦笑し、口をすすいで龍之介を見上げる。
「昨日、えっちはダメだったね。眠い」
「でもがあんな格好…」
「せっかく貰ったし、たまには着ないとなーって思ってさ」
昨晩の風呂上がり、が来たのはいつかの撮影で着用し、そのまま持ち帰りとなったネグリジェ。
まだ透け感の少ない方ならば大丈夫だろう、と思ったが、どんなでも大好きで愛しい龍之介に、大丈夫な格好などなかった。
速攻でベッドに連れていかれ、たっぷりと愛されてしまったのである。
「さすがに今日はも疲れるだろうし、ちゃんと寝かせてあげたいけど」
「…龍くんが求めてくれるなら、どれだけ疲れてても応えたくなるんだけどなぁ」
上目に龍之介を見上げれば、顔を両手で隠していた。
見える耳は真っ赤である。
はぁぁぁ…かーわーいーいー!!
と、お互い同時に心の中で叫び、ちらりと目が合えば自然と唇が重なる。
「っふ、ん…」
「えっちなキスじゃないよ?」
「まだ昨日の余韻残っちゃってるかも」
触れるだけの口付けにひくりと反応するを愛しそうに見つめながら、龍之介はそっと頭を撫でる。
「ちょっと激し過ぎた?」
「うん、かなり…でも、幸せ」
呟きながらぽふりと龍之介の肩に頭を寄せる。
そんなの頭を撫でて龍之介はヘアセットに入る。
「朝ごはん準備して来るね」
「ありがとう」
最後に後ろからきゅうと抱き着いてから、はキッチンへ向かう。
「あ、ご飯炊いてあったか。じゃあ…お味噌汁と、鮭焼いて…お浸しと卵焼きでいっかな」
こくりと頷き作業していれば、ぎゅ、と後ろから抱き締められ首筋に口付けられる。
「いい匂い」
「鮭焼くと匂いから美味しいよね」
「じゃなくて、。食べたくなる…」
「朝から超色っぽいなぁ…。痕付けちゃダメだよ、今日アップにするって三田さん行ってたから」
テーマパークデートコーデとして、少々活動的なヘアメイクとファッションにしたいと言っていた。
髪をアップにする可能性もあるのでキスマークは厳禁である。