君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第127章 127
龍之介が仕事で遅くなったり、以前のようにライブで家を空け、留守で寂しい時はベッドにもぐりこむが為に、が自室へ入ることは無い。
自室にはTRIGGERグッズが置いてあるが、グッズより龍之介の香りの方が寂しさがまぎれることが分かったらしい。
食事、風呂など、着替えの時すら離れたがらないはすでに自室が必要ないくらい、龍之介の部屋に自らの必要なものを持ち込んでいた。
「…甘えん坊」
「うぅ…ダメ?」
「ダメなわけない。むしろもっと甘えていいよ?」
東京に来るまでは人に甘えることを苦手としていたが、心おきなく龍之介に甘えられるという事実が嬉しい。
くすくす笑いながらを抱きしめれば、嬉しそうに抱き着いてくる。
しかし、彼女は今、着替え直前の下着姿。
自分で抱き締めておいてなんだが、朝っぱらから心臓と下半身に悪い。
「…嬉しい。嬉しいけど…その恰好は…大変…」
「さわさわしてるのにぃ」
滑らかな肌を手のひらで味わうように龍之介の手が這う。
擽ったそうに笑いながらが見上げれば、そっと口付けが降って来た。
「すっごくベッドに連れ込みたいけど…」
そうは時間が許さない。
まもなく姉鷺も、万理も迎えに来る時間である。
「また帰ったらね」
「ん、今日もいーっぱいくっつかせてね」
そう言って微笑むに、可愛いと言いながら微笑みと口付けを送り、龍之介は着替えを促す。
今日のは小花柄のワンピース。
きゅ、と締まったウェストが強調され、何とも愛らしい。
そのまま二人で準備を終え、今日は同時刻に揃って仕事へ向かったのであった。