君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第126章 126
「龍くんのもやもやが無くなるまで、私の体と心全部使って…?」
「最高の誘い文句…いいの?ここで」
「龍くんに今すぐ触れたい。上書きして」
普段なら家の中以外は躊躇する。
けれど、そんな事に構っていられる状態ではなかった。
一刻も早く、唇も、身体中も、もっともっと強い愛で包んでほしい。
の瞳に映るのは愛欲。
そんなの瞳に、龍之介は軽く唇を舐め、の頬をそっと撫でる。
龍之介を求める気持ちが止まらない。
龍之介もまた、を求める気持ちが止まらない。
「、愛してる」
「私も愛してる…ん…龍…ん、ぁ…」
くちゅりとして水音を立て、二人の舌が絡まる。
「、前…カバー着けよ」
「やぁ…離れちゃや…」
「大丈夫。離れないよ」
後部座席に腕を伸ばし、を片腕で抱きしめたまま器用にフロントガラスにカバーを掛ければ、ついでにシートを倒してを見る。
「の可愛いところ、俺以外の誰にも見せる気ないよ」
「龍くん…うん…いっぱい可愛がって…?」
すりすりと擦り寄るの頬に龍之介の手が滑り、シャツの裾から反対の手を忍ばせる。
「っふ…ん…」
「可愛い…もっと触りたくなる」
そんな龍之介には嬉しそうに微笑んで抱き着く。
龍之介が抱き締めれば、幸せそうな吐息が漏れた。
この腕の中に収まるだけで、心の底から安心できる。
そんな二人の唇はもう一度重なり、二人の身体はゆっくりとシートに倒れていくのであった。