君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第126章 126
「はいカーット!!本日予定の撮影終了!お疲れ様ー!」
「お疲れ様でした!」
ベッドから抜け出来る前に、スタイリストがバスローブを掛ける。
モニターチェックに向かえば、監督が声をかけてくれた。
「ちゃん、お疲れ様。難しい山場よく頑張ったね」
「八乙女さんのお陰です。ありがとうございました」
「お前めっちゃ頑張ったよ、お疲れさん」
楽にも褒められ、嬉しそうに微笑む。
その笑みに、楽のみならず周りのスタッフも悶絶。
の笑顔は最高の癒しである。
「めっちゃ可愛い…」
「今までもファンだったけど、ガチ恋になりそうで怖ぇ…」
そんな声が聞こえ、楽は、ちょっと分かる、と苦笑である。
「へへ、ありがとう!」
「さ、明日も撮影あるからね!着替えて、帰ってゆっくり休んでね」
「はい!では着替えて来ます」
にこりと微笑み、スタイリストと共に控室へ入る。
扉が閉まった瞬間、スタイリストのヘッドロックを掛けられる。
「わぁ?!」
「ちゃん」
「はい」
「あんたホント共演者キラーだわ…八乙女くんの視線が熱っぽいのなんのって」
苦笑交じりにそう言われ、は軽く首を傾げる。
「まっさか!抱かれたい男ナンバーワンですよぉ?私なんか相手にしませんって」
笑いながら軽く手を振り、は着替えを始める。
この制服も何となく着慣れてきたなぁと思っていれば制服と受け取りつつスタイリストはそうかなぁ、と首を傾げる。
「元々TRIGGERの三人はちゃんを溺愛してる節はあったけど」
「可愛がられてる自覚はありますけど…そこに恋愛感情はないと思ってましたよ、私」
私服に着替えつつ呟けば、鏡を覗き込みながら軽く髪形を整える。
「さて、万理さんはいつ来る…おぅ、了解でぇす」
ラビチャを開けば二通のラビチャ。
一通は万理からMEZZOの仕事が伸びそうだと言うもの。
二通目は龍之介からだった。
「三田さん、お迎え来てるので、今日はお先失礼します!」
「はーい、お疲れ様!ゆっくり休んでね」
「お、。もう帰んのか」
控室を出れば、同じく帰り支度が整った楽と鉢合わせる。
「うん。お迎え来てるんだ」
「大神さん?」
「龍くん。万理さん他の仕事が長引いちゃってるみたい」
「…なら俺が送ってくのに」