君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第124章 124
外まで見送ると少々怪しいかとバスの中から微笑み手を振りながら見送る。
「龍」
「楽!お疲れ様」
「おう、差し入れ、ありがとな」
「うん。と楽がお世話になってるしね」
バスを降りた龍之介に、楽が声をかける。
「、ちゃんとやれてるみたいだね」
「ああ、リハも本番も一発OKばっかで、とうとう即本番撮りになってる。今日はちょっと早く帰れるかもしんねぇぞ」
「そっか。じゃあ、夜は少しゆっくりさせて上げれるかな」
そう言ってバスを振り返りにこりと微笑む。
「楽も差し入れ食べてね。じゃあ、俺そろそろ時間だから行くね」
「おう、気を付けてな」
手を振りつつも早足でかけていく龍之介を見送り、楽はの居るバスを眺める。
「うんまーい」
「ちゃん、十さんの差し入れ食べた?」
「さっき直接頂きました!私フィナンシェ大好きなんですよー!超癒される…最高…」
「ホント二人、ラブラブだよねー」
「私の切ない片思いですよ」
そう言ってくすくす笑いながら、は焼き菓子を食べて満面の笑み。
その笑みは、決して自分に出せるようなものでは無いと、付き付けられる。
「勝てねぇのは、分かってんだよ」
そんな呟きは、移動開始の呼びかけに消えていったのであった。