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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第122章 122




ドラマの撮影初日。
早めに現場入りしたは、着替えとヘアメイクを終え、楽屋でまったりと過ごしていた。
ここは取り壊しが予定されているアパート。
暫くは、このアパートがドラマの舞台の一つになるようだ。

「ちゃん、やっぱ清楚系いいわー」
「たまにはギャルみたいなのもやってみたいんですけどねー」

鏡を見ながら前髪をちょいちょい動かし、くすくす笑う。
そこに鳴る、ドアをノックする音。

「はーい」
「おはようございます。」
「え、龍くん?なんで…」
「僕もいるよ」
「天まで?!」

突如現れたTRIGGERの三人に、は目を見開き驚く。
ただでさえ大きい目が零れ落ちそうである。
龍之介は先程自宅で別れたばかりだ。
たった数十分でまた会えたとなり、は龍之介に抱き着きたい気持ちをぐっと抑え込む。

「楽だけおいて天と龍は他の打ち合わせ行こうとしたんだけど、アンタがいるからって二人とも聞かなくって」

やれやれと言った様子で説明する姉鷺に、スタイリストはさすがTRIGGER…ちゃん溺愛してるわぁ、と感心しきりである。

「お、それ衣装か?」
「うん。自分の高校より可愛くて羨ましい」
「そう?どっちも似合うと思うけど…。ねぇ、龍」
「うん。可愛い…すごく可愛い…どうしよう、可愛いよ、楽、天!」
「落ち着け」
「が可愛いのは分かってるってば」

何度目だろうこのツッコミは、と苦笑しながらは龍之介に近づき見上げる。

「龍くん、天、今日から楽のこと、ちょっとの間借りるね。二人もお仕事頑張ってね」
「うん、ありがとう、。帰り…あ、楽の帰り迎えに来るから、その時に」
「うん、また後でね」

スタイリストや他のスタッフもいる中、龍之介はぽふぽふとの頭を撫でるにとどめる。
本当は抱き締めてしまいたいところだが、先程のと同じようにぐっと我慢である。
さ、行くわよ。と姉鷺に促され、楽はそのままに龍之介と天はに手を振りながら去って行く。

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