君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第121章 121
「さて…打ち合わせをして台本を貰って来たわけですが」
龍之介とのマンション、その寝室。
寝る準備を終えたと龍之介は、ベッドの上で正座し膝を突き合わせていた。
「うん…」
「現在確認しただけで、三回のキスシーン、ラブシーンは無いですが、同じベッドで眠るシーン、ラブシーン導入シーン、事後っぽい描写の一緒にベッドに入っているシーンがあります」
「うぅ…意外に過激な…」
「もっと過激なお仕事一緒にしてるんだけどなぁ」
苦笑しながら呟けば、は龍之介を見上げる。
「今日撮って来たよ、今日撮ってくるよ、どっちの報告が良い?」
「事前報告でお願いします」
「了解」
頷けばは台本を置き、正座したままの龍之介の腿を撫でて正座を崩させる。
「妬いちゃう?」
「妬いちゃう。相手が楽でも、は俺のなのにって…仕事だから仕方ないってわかってるけど、妬いちゃう」
「そっか…。じゃあ撮影日は、龍くんのもやもやが消えるまでいっぱいちゅーとぎゅーしようね」
「でも、疲れない?」
「龍くんとイチャイチャできるのに何で疲れるのさ」
にこりと微笑み、膝立ちになればそのまま龍之介を抱きしめる。
「わざと妬かす気は全くないけど、龍くんがやきもち妬いて、私のこといっぱい求めてくれるの、割と好きなんだよ」
「妬いてる俺、心狭いとか…思わない?」
「思わない。それだけ私の事好きでいてくれるんだなぁって、幸せ。普段、龍くんが私だけじゃなくて、天や楽、姉鷺さんやスタッフさん、他のグループのメンバーに優しく接してるの見てるもん。だから、龍くんのこと心狭いなんて思ったことない」
「…」
そっと腰に回る龍之介の腕に力がこもり、引き寄せられる。
「龍くんの全てが私の誇りなんだよ。龍くんのちょっと困った所も全部ひっくるめて愛してる。だから、安心してヤキモチ妬いて、その全てを私にぶつけて愛してほしい」
「も優し過ぎない?」
「龍くんにだけね?IDOLiSH7やTRIGGERの皆にはそりゃ心許してるとこ多いけど、他には猫被ってるだけで、優しくはないよ」
くすくす笑いながらは龍之介の額に口付ける。
龍之介が見上げてくれば、そのままそっと口付けながら頬を撫でる。