君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第110章 110
窓にスモークは貼られているから、外から車内が見られることは無いが、中からは時折同じ制服を着た生徒が通るのが見える。
「ん…そうだね。本当は今すぐ抱きたいけど…家まで我慢しよっか。…出来る?」
「ん。そ、したい…頑張る」
こくりと頷くに再度口付けて、龍之介は優しく微笑んでから、乱してしまったの服装を整え、後部座席から運転席へと戻ろうとするところを、が服の裾を掴むところで動きを止められた。
「ん?」
「…ブラの、ホック…止めて…」
「…あ!そうだった!ごめん、すぐ直すね」
再度後部座席に戻り、のシャツをめくりあげて外してしまったホックを止める。
綺麗で真っ白なその背中を見れば、勝手に唇が寄ってしまう。
「ん…」
「は背中もすべすべで、白くて綺麗…」
「ありがと…っあ…龍くんがいつもクリームとか塗ってくれるから、だけどね」
龍之介の唇にピクリと反応しながらもは微笑む。
そんなに小さく微笑みながら、ブラのホックに隠れる場所へ吸い付く。
「ひゃんっ!」
「…ここなら見つかりにくいかな」
「にゃ…もう…ばか。…嬉しい」
そういう自分も、大概ばか。
そんなことを思いながらは龍之介に振り向きそっと口付ける。
「はは、ごめんね。会うなりこんな…」
「ううん。いいの。本当は…私も早くした、い……」
そう言って真っ赤になりながら呟くに、龍之介もまた真っ赤になりつつも、余りのの愛らしさに無意識に唇を舐める。
「早く帰ろ。買い物無し。今日は出前」
「ん」
の服装を再度整え、いそいそと運転席に戻り、龍之介はいつもより少しだけ車のスピードを上げてマンションへとひた走っていくのであった。
おかえりなさい。
ただいま。