君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第109章 109
通話を切り、スマホを置けば夕飯の再開だ。
レンジで熱々になってしまったお弁当は、丁度いい温度に下がり、猫舌のにとって食べやすくなっていた。
「改めまして、いただきます。おいしーっ」
好みの薄味のお弁当は、夕飯に炭水化物を抜く向けに温野菜が多めに入っており、肉もしっかりと摂れるよう食べやすく一口サイズに切ってあった。
龍之介の愛情と気遣いがたっぷりと含まれた弁当をパクパクと食べ終え、タッパーを洗って洗濯機を回す。
風呂の準備をしていれば、再度スマホが鳴った。
龍之介にしては早すぎるな?と画面を見れば、万理の名前。
「万理さん?」
『あ、。お疲れ様。今大丈夫?』
「はい」
『良かった。ご飯ちゃんと食べた?』
万理の気遣いに、は小さく笑い頷く。
ここまで心配をかける程、顔に出てしまっていたのかと再度頬を軽く叩く。
「はい。ちょうど今ご飯食べて明日の準備とか色々してたとこです」
『ありゃ…仕事の話今まずい?』
「いえ、大丈夫ですよ」
こくりと頷けば、手帳を開いてペンを取り出す。
こういいだすときの万理はかなりの情報を出してくるのでメモは必須なのだ。
「はい、メモ準備しました」
『OK、じゃあ、結構いろんな話するから、しっかりと聞いといてね』
そんな万理の言葉に、どんな話が出てくるのかと戦々恐々としながらごくりと生唾を飲み込み、ペンをしっかりと握り直すであった。