君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第103章 103
「、そろそろ起きて」
「ん…龍くん…ちゅー、して」
そろそろ夕飯時という頃。
昨晩あまり眠れていなかったは束の間のお昼寝から起こされていた。
寝起きながらも愛らしさ満点の笑みとセリフに、龍之介はくすくす笑いながら眠り姫を起こそうとそっと口付ける。
「もうすぐご飯だよ」
「はぁい。…ぎゅーっ」
頷くものの、抱き着いて離れようとしない。
起きているようでまだ寝ぼけているのがよくわかる。
けれど、それでも可愛いが勝る龍之介はを抱きしめたまま起き上がり、横抱きで抱き締める。
「可愛い…あ、ほら、ご飯来たよ」
「起きる―」
部屋の呼び出しインターホンが鳴り、やっと覚醒したがすとんと龍之介の足から降りたところで二人で扉へ向かう。
「お待たせ致しました。お食事の準備をさせて頂きます」
「はい、お願いします」
「美味しそーっ」
すちゃりと自分の席に座るの隣に腰掛け、くすくす笑いながら飲み物のメニューを開く。
「、何飲みたい?」
「うーんと、取り敢えず温かいお茶飲みたいかなぁ…。龍くんはお酒?」
「そうだね。少し飲もうかな」
着々と皿が並べられていく中で、は酒を選ぶ龍之介の肩に頭を乗せて一緒にメニューを見る。
「取り敢えず、一合瓶ゆっくり飲もうかな」
「ん」
そっと頬を撫でられ、がそちらを見上げれば愛しくて仕方ないという様子でを見る龍之介。
その視線を受けてはにこりと微笑み龍之介にすり寄る。
「可愛い」
「大好き」
「お食事の準備が整いました」
「ありがとうございます」
仲居の言葉には龍之介からわずかに離れ食事を見る。
「美味しそー」
「お飲み物はいかがなさいますか?」
「じゃあ、俺はこれを一合瓶で」
「私は温かいお茶お願いします」
「畏まりました」
仲居が去れば、龍之介はの向かいに座り、二人で手を合わせて頂きます。
「むぅ…美味しい…」
「卵焼きはの作ったやつの方が好きだなぁ…」
「…っ、好き…」
「ん?何か美味しいのあった?」
「どれも美味しいけど、好きなのは龍くん」
「え、あ、ありがとう…」