君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第102章 102※
そっと頭を撫でられ、布団をそっとかけられれば、浴衣を羽織り、龍之介は洗面所へと入っていく。
そのままタオルを湯で濡らし、絞ってからふと時計に目を向けた。
「…うわぁ!、休む時間少ない。ごめん」
「ん…?」
「今七時半」
「うそん…」
龍之介の言葉に時計を見れば確かに七時半。
これはまずいと起き上がろうとすればそっと肩を押されて再度寝かされた。
「拭いてあげるから、ちょっと待ってね」
「ありがと…んっ…」
受け止めきれなかった二人の欲が混ざった白濁した愛液を丁寧に拭き上げられ、ひくりと腰を揺らしながら龍之介を見上げる。
「着替えれる?」
「頑張る。…お風呂はご飯の後だね」
「そうだね。少し寝ようね」
「ぎゅってしてくれる?」
「が望むならいくらでも」
浴衣を着直し、ベッドもぐちゃぐちゃになってしまったという事で、隣のベッドに抱き上げて移してもらい二人で寝転ぶ。
ぽふぽふと背中を撫でられれば、は直ぐに眠りについた。
「昨日、あんまり寝てないもんね」
先程までの妖艶さはみじんも感じられないほどにあどけない寝顔。
そんなに微笑み、額に口付ければ左手の薬指にはめられた指輪をそっと撫でる。
「愛してる」
眠っているはずだが、龍之介のその言葉には口角を僅かに上げる。
そんな愛らしいまでの恋人に微笑みながら、龍之介は夕食までの束の間の休息を楽しむのであった。