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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第89章 89




歌いだす直前のが龍之介と視線を合わせ、とびきりの笑顔を見せた瞬間、スタジオ内が息を呑んだのが分かった。

「…やっぱり、あの笑顔は龍にしか引き出せねぇな」
「すっごく可愛い…。そういえば、のお父さん大丈夫なの?」
「大神くんが連絡とってるみたいなんだけど…」

セットの外で二人のパフォーマンスを見守る天と楽。
姉鷺が心配そうに万理を探すが、万理は電話をするためにスタジオの外にいるようで姿が見えなかった。

「またあの二人へのオファー増えるんじゃない?」
「そうね、最近コラボ流行ってるし…あんな息ぴったりな所見せられたら欲しがる所はたくさん出るでしょうね。ほんと、うちもちゃん欲しいわぁ…」

演技力は同年代の女優の中でも群を抜いている。
その笑顔は天使の笑みと呼ばれ、見るものすべてを魅了する。
演技力だけでもかなり評価の高いだが、更にダンス技術も高く、歌声もかなりのものだという事が今回分かった。
どのステージに立たせてもトップレベルを狙えるこの少女を欲しがる事務所はこれから増えていくだろう。

「社長も気に入ってますしね。そういえば…珍しく九条さんもの出てるドラマを何回も見てたな…」
「そりゃ、気に入られてんな」
「だといいけど…でもこれ以上妹はいらないけどね」

くすくす笑いながら天はに視線を向ける。
龍之介と時にセクシーに、時に無邪気に踊り、絡みながら、素晴らしいパフォーマンスを見せつけてくるはとても魅力的だ。

「そろそろ曲終わるね。楽、行こう」
「おう」

曲も終盤に近付き、楽と天はマイクを持ってセットに近づく。
後奏もしっかり踊り切り、最後は口付け合う程に顔を近づけたまま、曲を終えた。

「さんのデビュー曲でした!」
「ダンスも歌もすっげぇカッコ良いな!!」
「最高に気持ちよかった。ありがとう、」
「ほんっとに楽しかったです!ありがとうございました!」

この日、は自らも驚くほどに楽しんで、生放送を無事終えることが出来たのであった。

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