君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第85章 85
「明日はドラマ、明後日はCM三本、番宣に生放送にボイトレにダンスレッスンに演技指導…これに付き合う万理さんも大変ですよね」
スケジュール確認をしていたが、ふと万理を見て呟く。
万理は更に事務仕事も行っているのだから大変さは同じだろう。
「俺はが頑張ってる間少しは休めるからまだいいよ。こそ、体調とか、無理してない?」
「今のところ、体調に問題はないです」
「生活面は?」
「龍くんに会えない時間が多くて辛いです…」
はい、惚気ー。
と思いつつも、にとっては深刻な問題なことは万理もよくわかっている。
唯一と言っていい、全身を預けられる存在に会えない時間が増えたのはにとっては相当な負担なのだろう。
睡眠時間は一応確保されているようだが、万理が見ている限りでは今まで以上に食が細い。
食事を取る時間が少ないのもあるが、明らかにストレスだろうと推察する。
そういえばこの間、スタイリストがガリガリすぎて心配だと言っていたことを思い出す。
「はでこのスケジュールだし、TRIGGERもせめてゼロアリーナのこけら落としとブラホワ終わるまでは忙しいだろうしね」
「ですね…。年が明ければまぁ、多少は余裕ができるかな、と堪えてますけど。ところで、私に冬休みありますか?」
「…調整します。姉鷺さんと相談して、休み合わせられるかやってみるよ」
そんなの言葉に、万理は苦笑しながら頷き、にたいそう感謝されながら小鳥遊事務所への道を進んでいくのであった。