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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第80章 80




「、先取りに行っていいよ」
「万理さんの方が出発早いじゃないですか。私はほぼフリーなのでお先どうぞ」

万理は朝食後即東京へと帰ることになっている。
ただ譲り合いをしていても仕方がないので、同時に取りに行くことにした。

「」
「龍くん」

お盆を持って何を取ろうかと並んだ食事を見ていれば、後ろから声を掛けられる。

「今日、ホントに大丈夫?」
「うん。結構近いんだよ、霊園。万理さんにもタクシー使うように言われてるし、友達とも遅くまでは会わないし」

仕事をしているから大人のような扱いを受けてはいるが、はまだ高校生だ。
遅くまで出歩くのは危ないうえに、周りの友人たちは受験生である。
食事をして少し話す程度に収めるつもりらしい。

「うん、ならいいんだけど…俺先東京帰っちゃうし、心配」
「こまめにラビチャするから。写メ付きで」
「それ最高…」
「めっちゃ加工していい?」
「加工してないが良い」

朝食を運びながらくすくす笑う二人に、周りの客は大注目だ。
遠巻きに見ているので何を言っているかは解らないだろうが、その雰囲気は正に恋人のそれである。
いつだったかの朝食会場のようにシャッター音が響く。

「さて、後ご飯」
「朝は和食派だっけ?」
「ううん。龍くんのお手製ご飯派」
「可愛すぎること言わないで…両手塞がってるから」
「良かった、塞がってて」

ここで抱き締められたら大騒ぎに拍車がかかってしまう。
ただでさえ距離感が近くて、姉鷺や万理はハラハラしているというのに。

「、決まった?」
「天!うん、後ご飯だけ。お味噌汁も飲もうかなぁ」
「体が温まるから良いんじゃない?」
「お、蕎麦あんじゃねぇか!」
「楽はお蕎麦好きなんだね。京都のお蕎麦美味しいよ」
「実はその辺もチェックしてんだよな。時間的にいけそうにねぇけど」
「そっかぁ、忙しいのも大変だ」

TRIGGERに囲まれ、何とも幸せそうな笑みである。
お盆も重たくなってきたところで、三人と別れ席に着く。
そこへ、にとってはかなりの珍客がやって来た。

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