君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第80章 80
翌朝、先に目を覚ました龍之介は、隣ですやすやと眠るに視線を移して小さく笑みを浮かべた。
「寝顔も可愛い」
まだ起床時間には早いし、気持ちよさそうに眠っているを起こすのも忍びない。
だが
「ん…」
「…可愛い」
「ぁ…龍、く…?おはよ」
結局、キスの嵐で起こしてしまった。
まだ眠っていられる時間帯に起こされても、は傍に龍之介がいれば朝からご機嫌である。
朝から放たれる天使の笑みに、龍之介もまたご機嫌だ。
「朝ご飯、大宴会場だっけ?」
「そう。朝はね、バイキングなんだよ。…ぶ…びゅ…ブッヘ?」
「ビュッフェだけど、バイキングで良いと思うよ」
何を言っても可愛らしい。
くすくすと笑い、腕枕ごと抱き寄せ口付ける。
「服とか向こうだから、一旦戻るね」
「うん。私も朝風呂入って着替える」
再度抱き合い、離れがたい身体と唇を何とか離し、龍之介は浴衣を着こんで再度に口付けてから部屋を出ていく。
天と楽はまだ寝ているだろうかと部屋に入れば、楽は寝ているようだが天はしっかり起きていた。
「おはよう、龍」
「お、はよ。天…早いね」
「まぁね。も起きてるの?」
「うん、お風呂入るって言ってたよ」
「そう」
朝帰りをしたのは事実だが、何だか学生時代の朝帰りを親に発見されてしまった気分になり、龍之介は苦笑しながら、俺もシャワー浴びるね、と浴室に向かう。
少々寝不足の為、ぬるめのシャワーを浴びてシャキッとさせ部屋に戻れば、いつの間にか楽も起きていた。
「おはよう、楽」
「おう、おはよ…龍、昨日んとこで寝たのか?」
「うん、そうだよ」
「東京帰っても一緒なのにね」
「確かに…。俺、どれだけの傍に居たがってるんだろ」
そう言いながら首を傾げる龍之介に苦笑しながら、着替えを促す天。
今日は東京へ帰る予定だが、撮影はまだある。
まずは腹ごしらえという事で、三人それぞれ支度を始めた。
「朝食って、すぐメイクか?」
「そうだね。時間はあるけどあんまりゆっくり食べてられないだろうし」
「早めに行こうか。の準備終わったか連絡してみるね」