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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第75章 75




「貸切風呂なのに広いね!」
「景色最高だな!」
「本当に。お湯も気持ちよさそう」

三人で湯船に浸かり、ほっと一息。

「あんまり気にしてなかったけど、今日結構歩いたもんね」
「案外足疲れてたね」
「気持ちいいなぁ…こう、日本酒とか飲みてぇな」
「そんな皆さんに、お酒は出せないけど水分サービスでーす」

?!
突如響いた可憐な声に三人が振り向けば、裾をたくし上げた浴衣姿の。
天と楽は慌てて湯船に浸かるが、龍之介はを見て微笑み手を伸ばす。
その手を取れば、は龍之介の隣に腰掛けながら持っていた盆を近くの岩場に置く。
浴槽の縁に座り、足湯状態である。

「、どうしたの?」
「さっきのドッキリ失敗したから、もういっちょ仕掛けましょってことで来たんだけど…またも龍くんを驚かせなかったねー」

残念。と頬を膨らませるにくすくす笑い、龍之介はの頭を撫でた。

「何持ってきてくれたの?」
「旅館がこっそりお勧めしているりんごジュースです!お子様はもちろん、大人が飲んでも美味しいりんごジュースになってます」

そう言いながらグラスを各々に渡していく。

「それでは、皆様の旅の安全を祈りまして!かんぱーい!」

乾杯の音頭を取り、はそれぞれとグラスを合わせる。
くすくす笑いながらグラスを傾けつつ、辺りを見回す。

「いい湯だね」
「お気に召したようで良かったです。お食事も期待していてくださいね!板前が張り切ってましたから。さて…とーーーっても名残惜しく若干中途半端ですが、私はここで失礼します!」
「え?!もう行っちゃうの?」
「はい。これからドラマ撮影のために東京に帰ります。引き続き旅館をお楽しみくださいね!それでは皆さん、さよーならー」

にこりと微笑みカメラに手を振ると、残念そうに、そうかぁ、と項垂れるTRIGGERをカメラに収め、カットがかかった。
次の撮影である夕飯まで、またしばしの休憩である。

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