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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第63章 63




「十さんと付き合ってるのが昨日わかって、自分の気持ちに気付いちまった奴も多分いる。とそいつらを、いつまでも同じ屋根の下に置いといて良いか、俺も悩むんすよね」
「…うん、そうだね」
「は十さん以外見えてないんで、気が変わるとかそういう心配はねぇんだろうけど…アイドルとはいえ男なもんで」

もしタガが外れてしまったら、大なり小なりのトラブルになりかねない。

「…大和君は?」
「俺は…まだまだ純粋無垢な可愛い妹だと思ってた部分はあったから、多少ショックですよ。ただ、あんな極上の女手に入れて我慢できるかっつったら俺にも無理なんで、十さんの気持ちもよくわかる。だからまぁ、アイツの事は好きな方だとは思いますよ。手に入れたいとか、これ以上十さんに取られる前に自分のもんにとか、そういうのは無いけど」

呟きながら歯ブラシに歯磨き粉を絞り出し、大和は龍之介を見る。

「とりあえずでも一旦でも何でもいいから、事務所で相談しての事、こっから引き上げさせた方がいいかもしんないっす」
「うん、ありがとう。ちゃんと考えるよ」
「龍くん、朝ごはん出来たよ。あ、大和さんおはよ!」
「おはよ。俺は歯磨いたら飯行くってミツに言っといて」
「分った。三月くんに伝えとくね!龍くん行こー?」
「うん、行こっか」

が差し出す手を取り龍之介はその手をしっかりと握った。
離したくない、離さないという強い意志を感じ取り、大和は歯ブラシを咥えながら苦笑する。

「俺の気持ちも見抜いてんなー…」

小さく苦笑し呟きながら、大和も朝の支度を勧めるのであった。

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