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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第53章 53




お互いに褒めちぎるスタイルは変わらないのか、とスタイリストが苦笑すれば、龍之介はの後ろに立ち鏡越しに見つめ合う。

「私スタジオの方の準備して来るから、ゆっくりしててね」
「はーい」

スタイリストの言葉に頷き見送れば、は鏡の中の龍之介を見上げる。

「カッコよすぎるんだけど」
「それを言ったらは可愛すぎ。今日は更に綺麗」

後ろからそっとを抱きしめが龍之介を見上げれば口付ける。

「さっきは怒ってごめんね。助けてくれてありがとう。すごく嬉しかった」
「ううん、俺のこと考えて怒ってくれたんだから謝らなくていいよ。ありがとう、」
「愛してる」
「俺も愛してる。誰よりも何よりも、愛してる。誰からも何からも守ってく」
「私もいつもそう思ってる。龍くんの傍にずっといるために何が何でも愛してる。何からも守りたい」
「…女の子なのに逞しいね」
「恋する乙女は強いんだよ?」

くすくす笑う龍之介に微笑み、は再度口付けを送る。

「打合せ行こっか」
「はぁい」

こくりと頷き、龍之介のエスコートで楽屋を出る。

「着替え終わりました」
「お、綺麗だな」
「本当に。龍が新郎役なのがずるいよ」

待っていた楽と天の言葉に笑いながら、は駆け寄ってきたスタッフと打ち合わせを始める。

「取り敢えず、幸せ目いっぱいな感じで良いですか?」
「はい。八乙女さんの事を吹っ切って新たな恋をしてからの結婚という事ですので」
「わかりました」

こくりと頷き、は龍之介を見上げる。

「ん?十さんは打合せ…」
「俺ほとんど顔も映らないからね」
「八乙女さんがこっそり式を見に来て幸せそうなさんを見る、という設定なのでさんのアップが主になるんです」

ならばと納得し、は再度頷く。

「なんて贅沢な代役」
「龍の立候補だしね」
「え…」
「天、それ言わないでって…」
「でも良いじゃない。身長あるから顔映りにくくなるし、何よりのエスコートの仕方は現時点で龍が世界一上手い」
「それはそうだけど」

そこ否定しないんかい。
天に対する龍之介の答えに、周りのすべてがそうツッコんだ。
何はともあれ撮影開始である。

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