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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第53章 53




が現場に到着すれば、一気に記者が駆け寄ってきてあっという間に囲まれる。

「さん!鳳さんとの関係はいつからなんでしょうか?」
「すみません、通してくださーい」
「初共演したドラマの時はお互いどのように思っていらっしゃったんでしょうか?」
「、時間遅れそう」
「わかりました」

時計を見る万理には頷き一旦歩く足を止める。
現場まで記者を引き連れていくのは避けたかった。

「鳳さんとは共演した事実以外は一切関係ありません。撮られた写真に写っていらっしゃる方は私ではないと事務所を通して正式に抗議させていただきました。彼女は私ではありませんので、これ以上の質問にはお答えできません。
スタッフさんや共演者の方のご迷惑になるので、これ以上の質問は事務所を通していただけますと助かります。お忙しい中お疲れ様です。お帰り、気を付けてくださいね」

否定する部分はきっぱりと否定し、最後はにこりと微笑み記者に向けて一礼すれば、やはり一瞬記者は惚ける。
それを見てはまた歩き出す。
それでもついて来る記者に苦笑していれば、現場も近くなり、ポンと肩を叩かれた。

「十さん…!」
「おはよう、ちゃん。俺も遅刻気味!天に怒られるから急ご?あ、皆さんお疲れ様です!急ぎなのでちゃん攫いますね!」

にっこりと微笑み、の腕を引いて歩きだす。
突如現れた龍之介に、記者たちはぽかんとするものの、二人をバシバシと撮りまくる。
そのまま走り出す二人と万理を、記者は追いかけるものは追いかけ、写真や映像を撮るものはその場でレンズを向けるのであった。

「龍くん、ダメだよ私の事庇ったら…!龍くんまでスキャンダルに巻き込んじゃう。TRIGGERも巻き込んじゃう。そんなの私嫌だよ」
「、大丈夫だよ」
「天…でも、TRIGGERのファンの子たちにいらぬ心配と誤解を与えることに変わりないと思う…」

自分の事より、TRIGGERのファンの心配をするに天は一瞬きょとんとしてから小さく笑う。

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