君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第46章 46
が着替えを終えバスから降りると、既に着替えを済ませていた楽と、龍之介と天が待ち構えていた。
既にキャンパス内の学生たちにTRIGGER来訪の知らせは行き届いているのか、野次馬がどんどん増えて行っている。
「楽様ー!」
「天くんー!」
「龍之介さーん!」
さすがのTRIGGERである。
きゃーきゃーと騒がれるギャラリーには辺りを見回す。
「」
「着替えとメイク終わりました。お待たせしました!」
「すっかり大学生だな」
いち早くに気付いた龍之介に近づき、にこりと微笑む。
「!」
「可愛いー!」
「顔ちっちゃ…」
視線が自らにも集まっていることに気付き、はほのかに頬を染め顔を両手で隠す。
「八乙女さん、さん、移動お願いします」
「はい!」
「はい」
移動は徒歩。
駐車場は場所が決められているのだから仕方ないのだが、注目度が凄い。
「」
「ん?」
「指輪、外さなくていい?」
龍之介の言葉に、は手元に視線を下ろす。
ペアリングがつけっぱなしであった。
「あ、どうだろう…三田さん、アクセサリーこのままでいいですか?」
「うん、それ似合ってるしいいんじゃないかな?」
「はーい」
スタイリストの言葉にこくりと頷き、は龍之介を見上げる。
「さすが龍くんの見立て。似合ってるって」
「の事だけは解っていきたいっていつも思ってるからね」
「…抱き着きたい…」
「午後に思う存分ね」
くすくす笑いながら頷いていれば、教室へとたどり着く。
扉を開ければ、大学の講義のシーンなどでよく見る段差の付いた席が見え、の瞳がキラキラ輝く。
「大学だ!」
「大学だね」
「大学だからね」
龍之介と天がこくこく頷く中、はおー、と周りを見回す。
教室の中には事前に集められた現役学生たちのエキストラがスタンバっていた。
「だ」
「本物かっわい…」
「さん、この席に座って頂いて…」
「はい!」
「八乙女さんは後ろの方に…そちらです」
「ん」
が案内された先には数人の女子学生が待機していた。