• テキストサイズ

君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第45章 45




数日後。
待ちに待ったお仕事の日である。

「TRIGGERの!!MVの!!!撮影日です!!!」
「さん、洗面所で叫ぶ癖どうにかなりませんか?」

いつものように洗面所で叫ぶを、たまたま居合わせた一織が呆れたように声をかける。

「ごめーん。今日の為だけにここ一週間の仕事頑張ったから」
「…私たちの番組呼ぶのやめましょうか?」
「やだ!!みんなとわちゃわちゃテレビ出たい!」

自分の欲に正直すぎる女優がここに居た。

「よっし!準備完了!…可愛い?」
「…はいはい、可愛い可愛い。貴女は小鳥遊事務所のお姫様ですからね。TRIGGERの皆さんにも可愛がって貰ってきてください」
「はーい!行ってきます!」
「行ってらっしゃい」

仕方ないとでもいうように息をつきながら、一織はを見送る。

「まったく…可愛い」

一方寮を出たは、外で待っていた万理の運転する事務所の車に乗り込んだ。

「おはようございます。万理さん!」
「おはよう、」

今日は特に元気だな、と笑われ、はそりゃあもう。と頷く。
TRIGGERとの仕事なうえ、龍之介と会えるのも数日ぶりだ。
ウキウキのわくわくである。
スタジオに着けば、は深呼吸し、一旦表情を引き締めてから車を降りる。
本日万理はMEZZOの方へと行かねばならないらしく、を送り出してそのまま去ってしまった。

「」
「!龍くん…会いたかったよぅ」
「俺も。おはよ」
「おはよー」

引き締めた表情はどこへやら。
車を降りるなり龍之介に呼びかけられ、ふにゃりふにゃりと表情が緩む。

「さん」
「九条さん!おはようございます!」
「朝から元気だなー、さすが十代」
「八乙女さん、おはようございます!」

龍之介の後ろから現れた天と楽に一礼し、は微笑む。

「ソロのMVなのに、お三方揃ってるんですね」
「時間が繰り上がったりするかもしれないから、現場行っておこうってことになったんだよ。僕は明日だけど単純に見学」
「なるほど」
「は三人分だからちょっとハードだけど、俺最後までいるから頑張ってね」
「頑張る!」

頭を撫でられ嬉しそうにが笑えば、行こうか、と促される。

/ 1123ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp