君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第228章 228※
なでなでとの頭を撫でれば、頬を膨らませていたは直ぐににぱりと満面の笑みだ。
実に単純だが、そこが可愛い。
「あ、今はヨーグルトにしておいて、プリンも買って明日食べたら?」
「なるほどっ、そーする」
カゴにプリンとヨーグルトを入れ、満足げに頷けばは龍之介を見上げながら手を繋ぐ。
「龍くん」
「ん?」
「……もっかい、してもいいよ?」
「っ」
今度は背伸びをしたに囁かれ、龍之介の顔が真っ赤に染まる。
「な…っ、ちょ、な!」
「なんてね?」
「…っ、もー、~」
「んふふ、仕返しー。でも…ちょっと本気」
「…実は俺も。ちょっと…いや、かなり本気」
頬を掻きながら呟く龍之介に、は何とも嬉しそうにはにかみ、繋いでいない手で龍之介の腕に抱き着く。
「2人とも本気なら…ね?」
「ん…じゃあ、時間が惜しいから急ぎ足で帰ろっか」
「賛成っ」
くすくす笑い、頷くの頭を抱き締めながらレジに向かう。
ここの店舗はTRIGGERとの4人でくることも有れば、龍之介との2人で訪れることも多いためか、店員も2人がどれだけいちゃついても殆ど気にしていない。
けれど、一連の会話は聞こえていないが、明らかにいちゃついていたことが分かった店員は、何とももの悲しい気持ちで2人の会計を受け持つのであった。