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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第227章 227




「どういたしまして。さ、も疲れてるでしょ?早く休まないと」
「あーい。明日も早いもんね」

頷くの頭を撫で、天は龍之介を見る。

「休ませてよ、ちゃんと」
「が…頑張る」

説得力の全くない龍之介に小さく溜息をつきながら、天は楽と共に、自宅へと戻ると龍之介を見送るのであった。

「で?」
「あ?」
「何の話してたの。鳳響也が何?」
「聞いてたのかよ!」
「聞こえたんだよ。は気付いてなかったみたいだけど」

天の返答に驚きながらも、が聞いていなかったのなら良いか、と先程の龍之介との会話を天に伝える。

「彼、今どこに居るんだっけ」
「留置所?拘置所?だろ」
「裁判は非公開で判決だけ出たんだよね」
「ああ、未成年誘拐で最高の7年だな。こっからまた傷害やらなんやらで裁判あるからもっと食らうかもだけど」
「もっと短くなる可能性も考えないとだけどね」

の心の傷が癒えるまで、どれほどかかるか分からない。
せめてそれまでは出てきてほしくないのが本音である。

「刑務所からのラブレターね。相思相愛ならロマンチックかもしれないけど」
「ロマンチックか…?」
「映画とかではあるじゃない」
「確かに。現実にあるとこんなに嫌な気分になるんだな」

事務所が早々にその手紙を省いたのは正しい判断であったと言わざるを得ない。
万が一の目に触れたらと想像するだけで恐ろしい。

「心配なのは、今のの人気」
「?」
「前にも言ったでしょ。を好きになる人が増えていって、彼らから降りかかる愛をあの子が受け止めきれるか心配だって」

様々な愛の形があることは、先日の事件で痛いほどわかった。
そんな経験をしたが、降りかかる愛に怯えてしまわないか、改めて心配になったのだろう。

「今のは大丈夫そうだけどな」
「龍の存在は偉大だね」
「たまに、龍が一番やべぇんじゃねぇかって思うけどな」
「が受け入れてるから大丈夫でしょ」
「だな」

こくりと頷く楽に、天もまた頷き、の部屋の方を見る。

「たまに龍の気持ちもわかる。閉じ込めたくなる」
「お前な、って言いたいとこだけど…実は俺も…」

そんな本音が零れ出たのは秘密の話である。

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