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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第222章 222




言ってて悲しくなるくらいだぜ。
そんな楽の言葉に一度苦笑し、龍之介は小さく頷く。

「は可愛いし、どうしても周りから好かれちゃう子だから、不安はあるけど…。でも、の気持ちまで疑ったことは無いんだ」
「なら嫉妬する必要ねぇだろ」
「ん、そうなんだけど…」
「龍ばっかり嫉妬してるわけじゃないって知ってる?」
「え?」

天のその言葉に、龍之介は首を傾げる。

「だって、妬いてるんだよ。龍の事好きな人たちに」
「でも俺は誰に好かれてもしか愛せないよ」
「なら、だってそうでしょ」
「あ…」
「だよな。イケメン俳優やら金持ち社長やらに言い寄られたって、あいつは龍のとこ帰り続けてんだ。嫉妬してる暇あったら思う存分可愛がってやれよ」
「天…楽…」

天と楽が腕を組みながらうんうん頷く。
正直、自分だってのことを好いている自覚はかなりある。
それが友情からくるものなのか、愛情からくるものなのかの区別もついている。
紛れもなく後者であり、それは態度に出ているからも気付いているはずだ。
それでもは何にも靡くことは無く、一心に龍之介を思い続けている。

「ったく、妬いてんじゃねぇ」
「僕たちの方がよっぽど龍に妬いてるよ」
「えぇ?!」
「あんだけ思われて妬くってのは、贅沢な悩みなんだよ」
「そろそろにどれだけ愛されてるか自覚してよね」
「う…はい…自覚します」
「あんたたち…どれだけに惚れ込んでるのよ」

どれだけ愛していても、彼女が振り向くことは無い。
ならばせめて、彼女を任せていい、彼女がひたすら愛する男にはどんと構えて彼女を幸せにして欲しい。
ある意味究極の愛の選択である。
それを感じ取った姉鷺は、苦笑しながら天と楽の頭を撫でる。

「いい男たちね、ホントに」
「当然だろ?」
「僕たちはTRIGGERですから」
「…うん、俺もTRIGGERの1人だもんね。みんなにを任せてもらってるんだから、目いっぱい幸せにするよ!」

ホント最高。
そう頷き、姉鷺はほら、打ち合わせ始めるわよ!と3人をお仕事モードへと促すのであった。

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