君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第221章 221
翌朝、は一滴も飲んでいないのにぐらつく頭を抑えながら目を覚ました。
隣には、龍之介がすやすやと心地よさそうに眠っている。
「寝顔可愛い…」
今すぐにでも抱き付いてしまいたいが、この天使ともいえる寝顔を起こすのも忍びないと、はそっと龍之介の頬を撫でるに留まった。
「さて、朝ご飯作ろっかな。天と楽も呼ぼ」
呟きながらラビチャを立ち上げ、天と楽を朝食に誘う。
すぐに既読が付き、天からは返信が届いた。
『サラダは作らなくていいよ。もう作っちゃったから』
『わかった。龍くん寝てるから、あと30分だけ待ってもらっていい?』
『30分ね。わかった』
そんなやり取りを交わし、は再度寝転び龍之介にそっと擦り寄って胸板に口付ける。
「ん……おはよ」
「おはよ。龍くん、昨日のこと覚えてる?」
そんなの問いに、龍之介は一瞬考えこんだ後、がばりと起き上がる。
「いっ…」
「二日酔いだねぇ」
「俺…何かしちゃった…?」
「ベロベロに酔っ払ってた」
「すみません…」
「帰ってきてすぐ寝ちゃった」
「ごめん…、怒ってる?」
「怒ってないよ?可愛かったし」
にんまりと笑うに、龍之介は自らの身体を見下ろす。
素っ裸である。
何ならも一糸まとわぬ姿である。
「……え?!え?俺寝てた、んだよね?」
「それはもう気持ちよさそうに」
「なのになんで裸…」
「暑いって言ってたから私が脱がした」
「そ、それだけ…?」
「どうかなぁ?」
呟きながらは龍之介の足に跨り、口付ける。
「…」
「寝てても、龍くんはえっちでした」
「何したの俺?!」
「秘密っ」
くすくす笑いながら、は龍之介の膝から降り、そのままベッドから出る。
「~…」
「気になる?」
「すっごく」
「多分すぐわかると思うけどなぁ、私の身体見れば」
のその言葉に龍之介はの身体に視線を移し、そして次の瞬間真っ赤に頬を染めた。
「それ全部俺…?」
「龍くんじゃなかったら大問題じゃん」
そう言って笑うの真っ白な体には、至る所に紅い花が咲いていた。
それが何を意味するかは、当然龍之介が一番わかっている。