第7章 足枷
私は目を閉じた…
医師から処方された鎮痛剤で少しづつ痛みが和らいていく
ドレス…
汚れちゃったな…
赤いドレスだから、そんなに目立たないけど…
ふと足音が近づいてきた
チラりと横目で見るとジル様が立っていた
私は起き上がろうとした
「そのままで構いません、クロエ…怪我は大丈夫ですか?」
心配そうに問われた
「はい、ルイ様が止血を施してくれたおかげで大事には至りませんでした…ご心配おかけして申し訳ございません」
「本来なら護衛をせずパーティーで踊っていた貴方を罰するべきですが…ハワード卿をお護りした事に免じて今回は見逃します……ゆっくり身体を休めて傷の回復だけを今は考えて下さい」
「ありがとうございます…」
「それと……ドレス姿でステップを踏む貴方は…とても美しかった…
また、様子を見に来ます」
ジル様は私の顔にかかる髪を耳にかけた
「失礼します」
ジルは医務室を出て行った
アランは…
アランは罰を受けたりしないよね…?
心配だな……
私は眠りについた