第3章 考察
「…クロエ?」
ユーリは不安な声で私の様子を伺ってきた
「今のキスが答えだから……約束する」
「ありがとう」
ユーリは柔らかく微笑み
私の大好きな笑顔を見せ一安心すると共に
果たせるかどうかわからない約束をとりつけ私の胸は痛んでいた……
…………………………
ユーリは安心したのか私を抱きしめ眠りについた
昨夜、私の帰りを部屋で待ち続けて眠れなかったんだろうな……
ごめんね…ユーリ
ユーリを起こさないようそっとベッドを後に
軽く湯浴みをし
私はジル様の執務室へ向かう為自室を出ることにした
シュタインへいつ向かうのかまだ聞いてなかったし…
伺いに行かないと
扉を開け自室を出た
私は長い廊下の曲がり角を曲がろうとすると
背後から扉が空く気配を感じ手首を勢いよく引っ張られた
「!?…っ」
咄嗟の事で受身が取れずそのまま後ろに倒れこみ
背後から腰に腕を回され引き摺られながら部屋に入れられた
「なっ…誰!?」
私は腕を振り払い背後の人物を見ようと振り返った
「おいおい、騎士団のNo.2がこんな簡単に掴まってどーすんだよ。所詮は女だな」
「あっ…さっきの…」
城門の前で会った背の高い男が立っていた