第60章 初めての宴
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二人は大量の買い出しを済ませると、護衛二人にも荷物を持ってもらいながら屋敷へと帰った。
天「よォ。」
杏「宇髄!久し振りだな!」
「いらっしゃいませ。」
二人が屋敷に帰ると何時の間にか潜り込んだ天元が居間に座っていた。
(流石忍だわ…。)
天「で、そちらは?」
天元の問いにハッとすると菫は後ろに居る二人を振り返った。
「角田さんと権田さんです。彼等は…、その…、」
角「菫お嬢様の護衛を勤めさせて頂いております。」
角田が牽制するような声を出したので菫は恥から冷や汗をかいた。
「この方には奥様がいらっしゃいます。それに愛妻家である事は私も杏寿郎さんもよく知っています。」
杏「着崩しているから軟派な男だと思われるんだぞ!」
杏寿郎がそう言いながら胸のはだけを直すと、天元は杏寿郎の顔をぐいっと押して突っぱねた。