第56章 最終決戦
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報せを受けた隠達が合流すると、無惨を取り囲む一団以外の場は落ち着いた。
一般隊士達は無惨に近付くと却って無惨の糧になってしまうという輝利哉の考えで待機している。
(時の流れが遅く感じる…。夜明けまであと…一時間…。)
「蟲柱様、此方にいらっしゃる剣士様の処置は大方終わりました。私は前線の剣士様の元へ行ってお怪我を診てきます。」
し「危険です。柱やそれと同等の力を持つ者以外は近付かないようにと指示があったでしょう。」
その言葉に菫は頑固な瞳を向ける。
「勿論承知しております。ですが剣は不要でも応急処置の補助は要る筈です。」
しのぶは少し黙った後、心配そうな瞳で見ながらも『分かりました。』と頷き駆け出した。
し「私は先に行きます!菫さんもお気を付けて!」
「はい!」
菫も返事をするとダッと駆け出す。