第56章 最終決戦
―――
杏「君が不死川の…、」
玄「はい。弟です…。」
胴体を斬られてしまった玄弥は行冥にその体をくっつけてもらっていた。
杏(鬼食いか…。聞いたことはあったが…。)
杏寿郎は玄弥が無事そうである事を確認すると無一郎の元へ走った。
杏「きちんと止血出来たか。」
無「……はい。」
無一郎の顔色は冴えない。
もう自身が戦えない事を悟っていたからだ。
天「お前が動きを鈍らせてくれたから斬れたんだぜ。」
杏「ああ、宇髄の言う通りだ。君はもうゆっくり休め。」
その言葉に無一郎は『はい。』と小さく返事をした。
行「玄弥、お前もだ。煉獄、宇髄、止血出来たな。すぐに行くぞ。」
杏「はい!!」
天「いよいよだな…。」
二人は返事をすると無一郎と玄弥を置いて無惨の元へと向かったのだった。