第56章 最終決戦
天「よォ、煉獄!どうよこの俺のド派手な登場」
杏「他の柱の位置は分かるか!?鬼舞辻は何処に居る!!!」
言葉を被せられた天元は眉を寄せながらも壁に手を当てて音を探った。
天「小柄な…胡蝶か?いや、時透だな。あいつは悲鳴嶼さんと居る。竈門は冨岡、伊黒は甘露寺とだ。上手く合流出来てるぜ。」
杏「不死川と胡蝶は一人なのか。」
しのぶは鬼の首を斬れない。
それでも努力して毒を開発したが、それだって上弦には通じるか分からないのだ。
杏寿郎はしのぶが上弦に遭遇した場合、為す術無く殺されるのではと思ったが口を噤んだ。
今、命が危ぶまれているのは此処に来ている全員だからだ。
いくら親しくなっていようと、助けるだけの目的で動いてはならない。
無惨を倒す目的で動かなくてはならない。
杏「…近くに上弦や鬼舞辻の気配はないか。」
天元は杏寿郎の険しい顔を見ながら『待ってろ。』と言った。