第56章 最終決戦
杏「立て!!次が来るぞ!!!」
隊「はい…!!」
今の柱は強いが、今の一般隊士は弱い。
加えて其処に居る鬼達は下弦程度の力を持たされている。
喝を入れても結局迫ってきた無数の鬼達を斬ったのは杏寿郎一人だった。
杏「すまないが此処に留まってずっと守ってやる事は叶わない!!背中を合わせ、一人一人が全力を尽して互いを守れ!!健闘を祈る!!!」
杏寿郎はそう言い残すと、なるべく多くの鬼を狩りながら進んだ。
杏(他の柱はどこに居る。)
そうして耳を澄ましていると聞き覚えのある爆音が響いた。
杏寿郎の顔色がパッと明るくなる。
杏「宇髄ッ!!!」
天(こっちはさっきから聞こえてたっつの…。)
杏寿郎の大きな声を拾った天元は心の中でそう呟きながら床に火薬玉を放って刀で爆ぜさせた。
杏寿郎の声がしたのは下の階からだったのだ。