• テキストサイズ

【鬼滅】敬愛と情愛【煉獄さん】

第48章 青い彼岸花の薬




「!!」


菫は急いで食事を脇に置いて杏寿郎の側に膝をついた。


「杏寿郎様、私が分かりますか。食事の匂いに嫌悪感を覚えませんか。」


その言葉に杏寿郎は眉尻を下げながら笑った。


杏「いつも通り美味そうな匂いがするぞ。いや、いつもより芋の匂いが強い気がするな。」


それを聞いて菫は涙を溢してしまった。

杏寿郎はなんとか上体を起こすとその涙を拭い、菫の頭を優しく撫でた。


杏「外が明るくなってきているな。半日も寝ていたのか。」


その言葉に菫は杏寿郎の頬を優しく抓る。


「二日と半日です。」


杏寿郎は目を丸くする。

そして一気に覚醒した。


杏「そんなに経っていたのか!すまない、随分と呑気な事を言った!!」


そんな杏寿郎に菫は抱きつき、長く寝ていた杏寿郎は抱き留められずに後ろへ倒れてしまった。


杏「……菫さん。」


菫を胸の上に乗せたまま布団の上に寝てしまった杏寿郎は、今抱き締め返して良いものだろうかと困ってしまった。


菫はそんな事を考える余裕など無く、大きな安堵からさらにきつく抱き締めた。



/ 777ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp