第42章 恋仲
杏「菫さん、無理せず横になってくれ。君が上体を起こしている理由など無いだろう。」
そう声を掛けると実弥、天元、無一郎の瞳が菫へと向く。
実「……要らない事考えてんじゃねェぞォ。」
天「え、居たのかよ。気配が地味すぎて分かんなかったわ。」
無「………。」
菫は恐る恐る三人へ視線を移した。
「いえ…、わた」
天「てゆか何で女と相部屋なんだ?胡蝶は普通そんな事しない…、」
天元が菫の言葉を遮った上ににやっとした笑顔を浮かべて言葉を切ると、実弥は青筋を立てた。
実「大した話は聞けねぇようだなァ!!おら、時透も出るぞ!解散だ!!」
天「待てって、俺あいつが自覚する前から相談に乗ってやってたんだぞ!少しくらい突付いても良いだろ!!」
杏「どっちみちそろそろ胡蝶がもう一度叱りに来る!今日は止した方が良い!!」
婚約したと勘違いしてしまった事を思い出した杏寿郎は急いでそう言って実弥を援護した。