第32章 五年前の真実
晴(つい紹介してしまったけれど、杏寿郎さんはまだお若いわ…成人もされていないんじゃ…。もしそうなら土地の管理も親御さんがなさっているだろうし…。)
蓮「そういえば鬼殺隊からはお給金が支払われるのですか?」
晴「蓮華…!!」
晴美は蓮華を嗜めたが、正直なところ『よく聞いてくれた!』と思っていた。
杏寿郎は考える様に少し上に視線を遣る。
杏「支給されているぞ!俺は額を指揮官様にお任せしているのだが、確か五百円程だったと思う!!」
蓮「すると月四十円程ですね…。命を掛けるんですもの、それくらいは……、」
それは一般的な仕事と比べたら確かに高い給料だ。
だが蓮華は、『命を張るのならもう少し高くても良いのではないか。』と思ってしまった。
杏「………………。」
杏寿郎はそんな蓮華を口角を上げながら大きな目でじっと見つめた。
杏「月給だ。」
蓮「………………え……?」
晴「………まあ…。」
そうして晴美の懸念は早々に解消されたのだった。