第5章 薬草調達の任務
照「…………菫お姉様。そうして笑っていた方が良いです。随分と損をしている気がします…。」
やはり照子は両親に嗜められたが、照子は頑として聞き入れなかった。
照子の両親は多恵と進一という名であった。
すっかり名乗るのを忘れていた二人は頭を下げて菫を困らせた。
そして漸く薬草を買うと、菫は面白くなさそうに見送る照子の頭を撫でた。
「また来ます。定期的に来るのでその時お話ししましょう。」
それを聞いた照子はパッと表情を明るくさせる。
照「絶対ですよ!待っていますからね!」
菫はその言葉に微笑むと三人に向かって頭を下げてから蝶屋敷へと向かった。