• テキストサイズ

【鬼滅】敬愛と情愛【煉獄さん】

第21章 右腕の代わり




―――


杏(いよいよだな。)


杏寿郎が見つめる先で西陽が消えた。
一気に寒々しい空気になると街を取り囲む森がざわめく。

勿論街外れとなれば雪が残っている。


杏(足を慣らしておいて良かった。)



そう思ったその時――、


杏「出たぞ!!街へ向かった!!!」


杏寿郎の声掛けに二人は反応出来なかった。

杏寿郎は一人で鬼の前に立ちはだかると、その体を刀で止める。


すると鬼は気配から杏寿郎が柱である事を察して目を見開いた。


バッと急いで距離を取った鬼は細身の女の姿だ。

鬼は杏寿郎を見ながら後退りをした。
無理もない、その鬼は下弦の十二鬼月から落とされた鬼だった。
中途半端に経験値があるのだ。


そして、自然と杏寿郎から離れてしまった二人の隊士に視線が移る。


鬼「……。」

杏「高橋少年!橋本!俺の後ろへ回れ!!」


杏寿郎は二人の元へ駆け、間一髪のところで鬼の一撃を刀で受け止めた。


透「……は…ぁ……、こいつ、十二鬼月だ……。」
杏「違う!数字を剥奪されている!!怯むな!!」


透はまだ呆然としていたが、尻餅をついてしまっていた哲夫は慌てて立ち上がって刀を構えた。



/ 777ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp