第11章 禅院直哉さんに愛されたい①
side.禅院直哉
「直哉くん?いる?」
また名前か。
俺の部屋にそろっと入って来よった。
「今日はどないしたん?」
名前は俺の幼馴染で婚約者。
東京の呪術高専に通っているが、休みの度に帰省して、俺のところへ来る。
「…あのね…」
「うん」
「虫に刺さて痒い所があるの」
そんなんウ〇クール塗ればええやろ。
しかし、もじもじしとる所を見ると。
名前は嘘ついとんねんな。
「どこ刺されたん?」
「えっとね…ここと…ここ」
自分の胸と股を指さす名前。
なんや。
エッチしたいんかい。
随分と可愛ええオネダリの仕方やな。
まあ直接言えへんとこが余計に可愛ええんやけど。
「どれ。治したるから見せてみい」
「直哉さんが見つけて?」
そんなん言われたら、脱がしてやるしかないやん。
上品なブラウスとスカートを丁寧に脱がせて、下着だけの姿にさせる。
「ほんで?どこら辺?下着の中?」
「………うん…」
名前は顔を赤くして頷く。
今すぐめちゃくちゃに抱いてやりたいけど。
俺の可愛い婚約者や。
もう少しこの茶番に付きおうたるよ。